「減速機の故障、修理費用が高そうで不安…。生産ラインが止まったらどうしよう…」
製造業やプラント設備の担当者様なら、誰もが一度は抱える悩みではないでしょうか?
減速機は、生産ラインの要とも言える重要な装置です。
その故障は、生産停止、納期遅延、経済的損失など企業にとって大きな痛手となります。
堀口エンジニアリングは創業以来、減速機に関するあらゆる課題を解決し豊富な実績を有しています。
減速機のメーカーや機種を問わず、豊富な経験と高い技術力で、減速機の修理・メンテナンスをトータルサポートします。
迅速な対応はもちろんのこと、当社が最も重視するのは、生産ラインの「予防保全」による未然のトラブル防止です。
この記事では、減速機の故障原因や予防保全の重要性、当社の強みなどを詳しく解説します。
減速機のトラブルでお困りの方は、ぜひ最後までお読みください。
減速機の役割と重要性
減速機は回転エネルギーを利用した装置の稼働に不可欠なものです。
エンジンやモーターなどの動力源から発生する回転数と回転力を、それぞれの装置に最適化するために使用されます。
その役割は、動力源からの回転速度を減速し、トルクを増幅させること。
これにより、さまざまな機械の駆動を可能にします。
減速機は生産ラインの安定稼働に欠かせない、工場の要とも言えます。
減速機の定期メンテナンスの必要性
減速機は、大きなエネルギー負荷に常にさらされています。
動力源からの回転力と、装置側が稼働することにより生じる負荷によって、減速機内部の歯車、ベアリング、回転軸などには大きなストレスがかかり続けています。
長年の使用や想定以上の負荷がかかった場合、これらの部品は摩耗・劣化し、最終的には故障につながります。
定期的なメンテナンスを行うことでこれらの摩耗・劣化を早期に発見し、適切な処置を行うことで減速機の寿命を延ばし、安定稼働を維持できます。
減速機の故障とトラブル事例
減速機の代表的な故障・トラブル原因
減速機の故障は生産ラインの停止、製品の出荷遅延、ひいては大きな経済的損失につながる深刻な事態を引き起こします。
減速機で発生する主な故障・トラブル事例及びその原因
故障・トラブル |
原因 |
異常振動 |
ベアリングの摩耗、経年劣化 ハウジングの摩耗 芯ずれ 歯車の偏摩耗や破損 |
異音 |
ベアリングの摩耗、経年劣化 歯車の偏摩耗 異物混入による歯車の破損 |
オイル漏れ |
オイルシールの劣化 回転軸の摩耗 |
減速機の故障原因の詳細
異常振動
- ベアリングの摩耗や損傷は、回転時に振動を発生させる。
- ハウジングの摩耗や芯ずれは、回転軸のバランスを崩し、振動を発生させる。
- 歯車の摩耗や破損、特に噛み合わせの不適切や過負荷は、激しい振動を引き起こす。
異音
- ベアリングの摩耗や損傷は、回転時に摩擦音を発生させる。
- 歯車の偏摩耗は噛み合わせ不良を引き起こし、異音を発生させる。
- 減速機内部への異物混入、特に粉塵や金属片は、歯車を損傷し大きな異音を発生させることがある。
オイル漏れ
- オイルシールの劣化は、オイル漏れの主要な原因となる。高温環境や経年劣化によってオイルシールは硬化し亀裂が生じやすくなるため、定期的な交換が必要。
- 回転軸とオイルシールとの接触部が摩耗し、オイル漏れが発生することがある。
減速機の予防保全の重要性
当社がおすすめする「減速機の予防保全」は、減速機を分解することなく、聴診棒と振動測定センサーを用いて周波数を計測・解析し、精密診断を行う画期的な手法です。
熟練したエンジニアが、減速機の稼働音を注意深く聞き、振動データと合わせて総合的に判断することで、故障の兆候を早期に捉えることが可能になります。
減速機の予防保全には、以下のメリットがあります。
- 減速機の予期せぬ稼働停止の防止
- 装置の生産性維持
- 部品の寿命延長
- コスト削減
- 安全性向上
故障してから修理を行う「事後保全」と比較して、予防保全は計画的なメンテナンスを行うことでラインの経済的損失を最小限に抑え安定稼働を実現できるという点で、非常に有効な手段と言えるでしょう。
当社の行う減速機の定期メンテナンスの特徴
当社の減速機定期メンテナンスは、脱着から診断、分解、オーバーホール・修理、組立、据付、そして試運転までを一貫して行う、トータルサポート体制です。
故障やトラブルが起きる前にご依頼いただくため、基本的には消耗部品の交換が中心となります。
しかし、経年劣化による各部品の摩耗については、お客様と綿密に打ち合わせを行いながら、最適な部品交換プランをご提案します。
当社の減速機修理・メンテナンスの特徴
- 機種問わず、あらゆる減速機に対応:メーカーや機種、特殊な減速機、メーカーサポート終了機種にも対応可能
- 成田工場による一気通貫体制:搬出・搬入から修理、試運転までをワンストップで対応
- 予防保全:故障の兆候を早期に発見し、適切なメンテナンスを実施
- 部品単位の修理・改造: 溶射・肉盛り、ライナー式への改造など
- 部品製造:メーカー事業撤退機種など、部品入手困難な場合でも対応可能
減速機の入れ替えが必要となるケース
減速機に対して、許容トルクを超えた負荷がかかっている場合、より大きな減速機への入れ替えが必要となることがあります。
これは、減速機の能力限界・老朽化による性能低下で生じる突発的なトラブルへの対策のために行われるケースが多いです。
減速機の入れ替えが必要となる主な原因は以下の通りです。
- 装置の負荷増加:生産量の増加や、より負荷の高い作業を行うようになった場合
- 減速機の老朽化(経年劣化):長年の使用による性能低下
- 省エネ化:最新の高効率な減速機への交換
減速機の入れ替え方法
当社では現状の装置を詳細に調査し、必要なトルクや回転数などを計算した上で最適な容量の減速機を選定します。
入れ替え作業は、以下の手順で行います。
- 既存の減速機の取り外し
- 新しい減速機の設置
- カップリングの交換※
- 配線・配管の接続
- 試運転
※カップリングの能力不足や劣化は、装置や減速機からの振動発生の原因となることがあります。その際には、カップリングの交換・製作によって対応します。
工場のスペースが限られていて減速機自体のサイズアップが難しい場合は、以下の様な対応も可能です。
- 歯車の変更:既存の減速機のケースはそのままで、内部の歯車を変更
- 減速機の作り替え:既存の減速機をベースに、よりコンパクトで高トルクな減速機を新規に製作
減速機を丸ごと作り替える場合には、省スペース及び据付に際しての取り合いにも柔軟に対応できるため、非常におすすめです。
減速機の単体部品の修理対応も可能!
対応可能な修理内容
鉄道、製鉄所、建設機械、物流などの分野では、減速機全体の交換ではなく、特定の部品のみの修理依頼をいただくことも多くあります。
当社では、以下のような単体部品の修理にも柔軟に対応可能です。
- ケース修理 (肉盛補修、ライナー式へのオーバーサイズ加工・改造)
- ライナー等の新規製作
- 回転軸修理 (肉盛補修)
メーカー保証切れの減速機の部品製造
メーカーが事業撤退した古い機種など部品の入手が困難な場合でも、当社では部品を製作し対応することが可能です。
例えば、メーカーが事業撤退したバンバリーミキサーの減速機のギア歯車が破損したケースでは、応急処置の方法を提案するとともに、現品スケッチを行って復旧し、後日スケッチを元にギアを新規製作、入れ替え作業を行った実績もあります。
減速機の修理・メンテナンスに関連してよくある質問
Q. 減速機の修理費用はどれくらいかかるのか?
故障の種類や程度、機種、メーカーによって異なります。詳細はお問合せいただいた後、お見積もりいたします。Q. 減速機の修理業者の選び方は?
減速機の搬出・搬入から修理、試運転までを一貫して行うことが可能な業者を選ぶようにしてください。Q. 古い減速機の修理はどこに頼めばよいのか?
当社では、メーカーや機種を問わず、あらゆる減速機の修理に対応可能です。古い減速機についても、お気軽にご相談ください。Q. 減速機の修理期間はどれくらいかかるのか?
修理期間は、故障の種類や程度、部品の劣化状況などによって異なります。お急ぎの場合は、ご相談ください。Q. 減速機の選定基準を知りたい。
必要な減速比、負荷トルク、使用環境、設置スペース、精度、耐久性、コストを総合的に考慮する必要があります。選定には高度な専門知識と経験が必要になりますので、お悩みの方はぜひ弊社にご相談ください。Q.ギヤードモーターと減速機の違いは?
ギヤードモーターは、モーターと減速機が一体型となったもの。減速機は単体で存在し、様々な動力源と組み合わせることが可能です。Q. サイクロ減速機の修理対応は可能ですか?
可能です。お気軽にご相談ください。Q. パラマックス®減速機9000シリーズの修理対応は可能ですか?
可能です。お気軽にご相談ください。
まとめ
当社では、あらゆる減速機の修理やトラブル対応はもちろんのこと、故障が発生する前の「予防保全」を強く推奨しています。
予防保全によって、予期せぬ稼働停止を防ぎ、余分な修理コストを抑えることが可能となります。
減速機一式でのご依頼、または単体部品の修理・改造のご依頼など、減速機に関することなら何でもお気軽にご相談ください。