物語は1990年代に遡ります。
グローバル化の波が産業界を席巻し、お客様からの品質に対するご要望は、かつてないほど高まっていました。
特に、当社が米プラット・アンド・ホイットニー社よりB777用エンジントレーラー製造という重要プロジェクトの認証を受けるにあたり、国際的な品質保証のパスポートとも言えるISO認証の取得は、避けて通れない道でした。
「世界基準の品質をお客様へ届けたい」「期待を超える信頼を」。
その一心で、1997年、私たちの品質への飽くなき探求が始まりました。
まず私たちが目指したのは、品質マネジメントの国際規格ISO9001の取得。
しかし、その道のりは想像を絶する困難を伴いました。
当初協力を仰いだコンサルタントとは、残念ながら目指す方向性が異なり、結果として社内メンバーのみで、まさにゼロからシステムを構築するという厳しい現実に直面したのです。
当時の品質管理課長(後のQM推進室長)は、5日間ホテルに缶詰となり、山のような関連書類と格闘し、難解なマニュアルや規定類の解読に心血を注いだと語ります。
社内監査員の育成も急務であり、2日間にわたる厳しい専門講習を経て、ようやく監査体制の基盤を築きました。
インターネットが未発達だった当時、必要な情報を得るだけでも一苦労。膨大な量の文書作成は、先の見えないトンネルを進むような、まさに暗中模索の日々でした。
そして迎えた運命の審査当日。
張り詰めた空気の中、審査員からは核心を突く質問が次々と投げかけられました。
「この作業、本当に手順書通りですか?」そんな厳しい指摘に対しても、私たちは決して目を背けることなく、正直に現状を伝え、具体的な改善策を提示することで一つ一つ乗り越えていきました。
時には、審査員によって規格の解釈に差異が生じるという予期せぬ事態にも直面しましたが、その都度、私たちは誠意をもって対応し、品質への真摯な姿勢を貫いたのです。
筆舌に尽くしがたい努力が実を結び、1998年11月5日、私たちはついにISO9001認証を取得。
それは、長い苦難の末に掴んだ、希望の光そのものでした。
しかし、私たちの品質への情熱は、そこで燃え尽きることはありませんでした。
航空宇宙・防衛という、極めて高度な品質が求められる分野で、お客様に絶対的な安心をお届けするため、私たちは次なる「JIS Q 9100」の取得へと舵を切ったのです。
ISO9001の堅牢な基盤の上に、航空宇宙産業特有の厳格な要求事項が加わるこの規格は、私たちにとって新たな、そしてより大きな挑戦を意味していました。
これまでのISO9001取得で培った経験と知識を総動員しつつも、新たな基準への適合は決して容易なことではありませんでした。
しかし、「お客様に最高の安全と品質を」という共通の目標の下、社員一丸となってこの難関に挑みました。
そして2009年10月26日、私たちはJIS Q 9100認証(第4回繰上再認証)という栄誉を手にすることができたのです。
この認証は、当社の品質管理体制が、国際的な航空宇宙産業の高い基準をクリアしていることの何よりの証明であり、お客様からの信頼を、より確かなものへと昇華させる大きな一歩となりました。
成田工場がISO9001認証を取得してから、早十数年の歳月が流れました。
その間も、私たちは現状に満足することなく、常にお客様視点に立ち、最高の品質を追求するため、絶え間ないシステムの改善と進化を続けています。
今では、全社員がISOの理念を深く理解し、日々の業務の中でその精神を体現することを目指しています。
この脈々と受け継がれる品質へのこだわりは、高度な技術を次世代へと確実に伝承するための、強力な羅針盤ともなっています。
当社の揺るぎない品質は、こうした地道な努力の積み重ねと、お客様一人ひとりへの熱い想いによって、日々磨き上げられています。
私たちがご提供する製品・サービスの一つひとつに、この「品質へのDNA」が深く刻み込まれています。
海上自衛隊 US-2救難飛行艇を支える 堀口エンジニアリングの技! US-2用エンジン整備用作業台の製作
当社の品質への挑戦、そしてお客様への想いの一端を感じていただけましたでしょうか。
私たちの技術、そしてサービスが、お客様のビジネスを力強くサポートできると確信しております。
航空宇宙分野における部品製作や修理、その他高度な品質管理が求められる案件でお困りでしたら、ぜひ一度、当社にご相談ください。
長年培ってきた経験と実績、そしてJIS Q 9100認証に裏打ちされた確かな品質で、お客様の期待を超えるソリューションをご提供します。
お客様の課題解決を全力でサポートいたします。
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