製鉄所での荷揚げ作業の効率化は、多くの製造業にとって重要な課題です。
この度、堀口エンジニアリングは、お客様が抱えていた移動式アンローダーにありがちな課題を、オーダーメイドのアタッチメント製作によって解決しました。
本記事では、その課題解決のプロセスと導入後の成果をご紹介します。
お客様が抱えていた課題:新たに導入したアンローダーでは「ボブキャット」を吊り上げられない
製鉄所の岸壁には、船で運び込まれた原料などを荷揚げするための「アンローダー」と呼ばれる大型の設備があります。
このアンローダーで原料の大半を荷揚げした後、船倉内に残った原料は、小型の「ボブキャット」で浚い、さらに人が船倉内に入り最後の残りを浚います(「スイーパー作業」)。
さて、このスイーパー作業で使われる「ボブキャット」はどこから大型原料船の船倉内に入るのでしょうか?
答えは、「クレーンで吊ってもらって入る」です。
JFE物流㈱様の倉敷地区でも毎日のようにこの荷揚げ作業が行われていますが、この作業で使う移動式アンローダーには困りごとが一つありました。
この移動式アンローダーは作業毎に先端のアタッチメントの交換ができるようになっていますが、上述の「ボブキャット」を吊り下げるために新たに導入したアンローダーでは能力が不足しており、この作業の時だけ別のクレーンを使用するなど作業性に支障が出ていたのです。
その結果、この作業のためだけに別のクレーンを手配する必要があり、作業効率の低下が問題となっていました 。
ボブキャット吊り下げに特化したオーダーメイドのアタッチメントをわずか1ヶ月弱で製作
当社の営業マンがJFE物流㈱様からご相談を受け、ボブキャットの吊り下げに最適なアタッチメントを新規設計、製作することになりました。
お客様との協議を重ね、アンローダーへの取付部の形状、吊り下げに必要な荷重や強度など、細部にわたる仕様を決定しました 。
緊急の案件であったため、設計・製作は当社の成田工場が主導しつつ、一部の作業を協力会社様へ委託することで効率化を図りました 。
その結果、現場でのお打ち合わせからわずか1ヶ月弱という短期間での納品が実現しました 。
(上の黒いものがアタッチメント現品、下の黄色いものは設置台です。なお当社の社名とロゴは大きめに入れさせていただきました笑)。
オリジナルのアタッチメント導入後の成果:作業時間短縮と設備稼働率の向上を実現
納品後、現地での取り付けテスト(フィットチェック)も問題なく完了し、速やかに稼働を開始しました 。
(これはフィットチェックの様子です。問題なく取り付けられました。 )
完成したアタッチメントは、強度も十分に考慮して設計されており、ボブキャットを安定して吊り下げることができました 。
「ボブキャット」を吊り下げる様子
これにより、以下の改善が実現しました。
- 作業の効率化: アンローダー1機で「原料の荷揚げ」から「アタッチメント交換」、「ボブキャットの搬入・浚い作業」までを一貫して行えるようになりました 。
- 時間短縮とコスト削減: 別のクレーンを手配する手間と時間が不要になり、作業時間が短縮されました 。
- 設備稼働率の向上: アンローダーを最大限に活用できるようになり、設備全体の効率的な稼働が実現しました 。
オーダーメイドの機器・器材の製作なら堀口エンジニアリングへ
当社はこのようなオーダーメイドの機器製作を得意としています 。
- 既存の設備にぴったり合う形状のオリジナルツールが欲しい
- 現行ツールが破損・老朽化したが、メーカー廃番で代替品が入手できない
- ツールの形状を少し変えれば、もっと作業性が良くなるのに
このようなお悩みがありましたら、ぜひ堀口エンジニアリングにご相談ください 。
スケッチの段階から設計・製作、そして現地でのフィットチェックまで、当社が一貫してサポートいたします 。
成田工場を主軸としながら、西日本エリアでも協力会社のネットワークを活かし、迅速かつ高品質な製品をお届けします 。
【千葉県成田市/東金市、関西・中国・四国エリアでオーダーメイドの機器・器材製作・修理ならお任せください。】
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