製造

防衛・重工・航空・宇宙関連会社への地上支援器材(GSE)の設計から製造を行っています。海外の技術メーカーのライセンス契約により、製品の製作及び日本仕様の規格への改修・組立・調整作業なども行います。さらに、油圧・電気などを駆使した機材の製作も手掛けています。

地上支援器材

トーバー(トーイングバー)

トーバー(トーイングバー)

トーバーは、航空機が動力を使わずに空港内を移動する際、けん引するトーイングカーに接続して使用する器材です。
当社では、1965年から、民間および防衛省様からの依頼でさまざまな航空機のトーバーを製作し、主力商品となっています。航空会社様のご要望に合わせ、さまざまな機能を持ち合わせたトーバーの総生産台数は1,000台を超え、国内市場のトップシェアを占めています。

ドーリー

ドーリー

ドーリーとは車輪がついて手押し部分が無い台車・搬送機器のことをいい、当社では航空機のエンジンやランディングギア、ミサイル専用のドーリーを製作しています。製作には、対象物に合わせたフィッティングが重要となるため、各航空会社様の使用方法をヒアリングし、最適な方法を導き出します。
※ランディングギアとは、航空機のタイヤと緩衝装置から構成されていて、着陸する際の衝撃などを軽減し、地上で機体を支持するものです。

作業台

実績のある図面データや作業方法などのノウハウを元に、お客さまの要望に合わせた整備作業台の製作が可能です。
また、1号機からの改良、改造などにも対応いたします。

尾翼整備作業台

尾翼整備作業台

航空機の尾翼まわりの点検・整備を行うための作業台。当社で製作した最も大きな作業台は、高さ約16mの垂直尾翼に対応したもので、高さ17.57m、長さ17.335m、幅23.28mになります。
使用時は、作業台の中心から2つに割れ、航空機の尾翼部を挟むかたちになりますが、そのままでは作業台と機体の隙間が大きく危険で安全が保てません。そのため、スライドフロアを設置、引き出すことにより機体との隙間を埋め、機体・点検口へのアクセスを容易にしています。

高所はしご

高所はしご

作業者が、航空機の上に乗り移り、整備をするための作業台です。機体が大きいため、足場まで7mほどの高さになりますが、人力で動かせるように重量を軽くし、さらに人が乗っても安定するように製作しています。この重量と安定感、さらには安全率を考慮した強度を保たせ設計をすることが非常に難しいポイントです。

各種整備作業台

各種整備作業台

航空機の整備では、それぞれの整備箇所へピンポイントにアクセスできる、さまざまな大きさと機能を持ち合わせた作業台が必要です。
当社では、油圧ポンプとシリンダーを使用したシザース構造で垂直に昇降下降させる作業台、不整地での高所作業にも対応する車輪、ジャッキを装備した昇降作業台など、多くの航空機整備作業台を製作しています。

13mトレーラー用可動式作業台

13mトレーラー用可動式作業台

製鉄所内で使用されるトレーラー用可動式作業台を製作しています。鉄ロールを載せた後、荷締め作業をする際に使用されるものです。お客さまから「従来の作業台では、作業員がトレーラーと作業台の隙間に足を踏み外す事例があるため安全対策品を製作したい」と依頼を受け、製作しました。
作業台ハンドルおよびクラッチを操作することで、前後方向と旋回させる機能を持たせ、トレーラーの停車位置や角度に合わせて、作業台をピタリと横づけ可能に。また、運搬するために3分割の構造としました。これらの技術は、航空関連器材製作で培ってきたもので、さまざまな分野に応用しています。

宇宙事業

宇宙関連ビジネスが注目されている昨今、関連した依頼や問い合わせが増えています。
当社では、航空機整備器材の製作で得たノウハウを進化させ、宇宙関連事業の器材・治具などの製作を行っています。

大型衛星横転装置

大型衛星横転装置

「衛星横転装置」は、当社が手がける宇宙関連事業の代表的な製品です。
衛星本体の部品は非常に精密に作られているため、高所での組立作業で作業員がバランスを崩し手を触れてしまわないよう、また、作業効率を上げるために、地上からの作業が行えるように考えられたものが横転装置です。
装置中央にある円盤状のアダプターと呼ばれるテーブル上で衛星を組み立てます。手が届かない箇所の組立・検査を行う際に、横転(垂直から90度倒した状態)させます。
当社では、衛星横転装置の他に、180度倒すことができる反転装置や横転した状態で回転させる装置、さらには、大型の衛星を組み立てるために4mを超えるアダプターを使用する装置の製作実績があります。また、他社の衛星装置のメンテナンスも行っています。

月面着陸船用台車及び関連機材製作

月面着陸船用台車及び関連機材製作

月面着陸船の組立や保管、移動をするためのドーリーや、月面着陸船に燃料タンクを取り付ける際に使用する治具を製作しました。月面着陸船が小型のため、小さめのドーリーとなります。
宇宙関連事業のお客さまからの依頼が増え、当社の技術力が新しい領域へ広がっていくことを実感しています。

海外メーカー製品

海外の航空機メーカーからの認知度が上がり、各メーカーとのライセンス承認で当社の技術力が世界に認められています。
また、語学力を生かした人材採用を行い、海外での営業活動にも力を入れています。

HYDRO SYSTEMS KG社(ドイツ)

HYDRO SYSTEMS KG社(ドイツ)

HYDRO SYSTEMS KG社(ドイツ)は、航空機地上支援器材の製造会社で、特に各種航空機三脚形油圧ジャッキやアクスルジャッキは、世界の航空機メーカーで採用されています。
2013年、HYDRO社が日本市場への販売展開を見直す際、修理・保守能力を併せ持つ会社として当社が認められ、代理店販売契約を結び、販売・修理・アフターサービスを行っています。成田工場には、大型の油圧ジャッキの荷重試験をするための油圧テストスタンドを設置。「幅4,22m、高さ7,8m」まで対応でき、200tの荷重試験を行うことが可能です。

Pratt & Whitney社 PW1100G-JM用エンジンスタンド

Pratt & Whitney社 PW1100G-JM用エンジンスタンド

Pratt & Whitney社(アメリカ)は航空機のエンジンメーカーです。2018年、同社と契約締結し、「PW1100G-JM用エンジンスタンド(型式PWA211815)」の製造ライセンスを取得。アジア地区で唯一のPW1100G用GSE全般のサプライヤーとなりました。PW1100G-JM用エンジンスタンドのライセンス生産を行い、販売しています。

Farwest Aircraft社サプライヤー契約により ボーイング社のスペシャルツールの製造

Farwest Aircraft社サプライヤー契約により ボーイング社のスペシャルツールの製造

2019年、航空機整備器材メーカーのFarwest Aircraft社(アメリカ)とサプライヤー契約を締結。Farwest Aircraft社は、ボーイング社のスペシャルツールの製造・販売ライセンスを保有する、航空機整備用器材の製造会社です。スペシャルツールは、航空機を整備するために使用するもので、小さなレンチなどの手工具から、大型のエンジンスタンドまで各種あります。
認定サプライヤーとなったことにより、日本を含むアジア諸国向けのボーイングツールの製造委託を受けることが可能になりました。

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