溶接作業の常識を覆す「3D定盤」とは？

3D定盤とは、表面に規則的に穴が配置された定盤のことです。日本では10年ほど前から導入する企業が増えてきましたが、まだ大手企業での導入が中心のようです。

この定盤は表面にあいた穴と専用ツールを組み合わせることで、溶接や組立作業における固定、位置決めを高精度かつ効率的に行うことができます。

一般的な溶接はワークの位置を決め、歪み等を計算して仮付けしてから溶接します。また、場合によって専用の治具を製作して溶接することもあります。

これらの作業は感覚や、長年の経験によるところが多く、人によってバラつきが出たり熟練するまでに時間がかかります。

しかし、3D定盤を使用すれば、ワークの位置決めや固定をしやすくなること、ツールの組み合わせを記憶しておくことで時間とコストを大幅に削減することができます。

作業の工数軽減、作業者の身体的負担軽減、作業環境の改善にも貢献すると考え、当社は導入を決めました。

↓3D定盤のツールを使用し固定している様子

↓従来の溶接は、ワークを固定するのに時間がかかっていました

溶接作業の生産性を劇的に向上させた3D定盤導入の効果

3D定盤の導入は、生産性・作業環境・従業員満足度において大きな成果を上げました。

 溶接時間は驚異の半減：生産性が2倍以上向上

最大のメリットは、作業効率の飛躍的な向上です。
高精度な位置決めが簡単にスピーディーに行えるため、作業時間を大幅に短縮できます。

あるアルミ溶接の案件では、これまで約1ヶ月かかっていた作業を10日に短縮という驚きの結果が出ました。

溶接技術の属人化からの脱却

従来の溶接作業では、熟練した作業員と経験の浅い作業員に大きな差がありました。

しかし、3D溶接定盤を使うことで、決まった通りに治具を配置すれば新人でも高精度な位置決め、固定が可能になり、作業の標準化につながっています。

↓45°の固定も簡単！（女性でも簡単に取り付け可能！）

ツールの配置を図面や写真、動画に残しておくことで、作業の標準化、属人化からの脱却を実現し、品質の安定化、教育コストの削減になります。

また、若手作業者の早期育成にもつながり、当社の技能伝承、人材育成に役立っています。

多品種少量生産にも最適：柔軟な治具システム

3D定盤は、多品種少量生産にも最適な汎用性の高いツールです。

専用治具が不要なため、治具製作の時間とコストを大幅に削減できます。
段取りも迅速に行え、変化に強い生産体制を構築できます。

作業環境の大幅改善：腰痛対策、疲労軽減

3D定盤は、作業環境の改善にも大きく役立っています。

作業姿勢が改善され、作業者の腰への負担が大幅に軽減されました。
長時間の作業による疲労も軽減され、作業者の健康維持にも好評です。

また、治具や道具の削減により、工場内が整理整頓され、安全で快適な作業空間が生まれています。

働きやすい環境は、作業者のモチベーション向上、離職率低下にも期待がもてます。

当社の取り組み事例

猛暑を乗り切る！安全で快適な職場づくり

熟練技術を伝承し、付加価値を高める3Dスキャナーの活用

技術を競うコンテストへの挑戦が、社員と会社の成長へ

「人」を育てる企業文化：堀口エンジニアリングの魅力

当社が力をいれているのは、最先端の技術だけではありません。
その根底にあるのは、従業員一人ひとりを大切にする、「人」を育てる企業文化です。

当社では、従業員が安心して働ける環境づくりを最優先に考え、最新技術の導入や教育制度の充実に、積極的に投資しています。

また、従業員の意見やアイデアを積極的に取り入れ、常に改善を続けることで、より良い職場環境を創り出しています。

このような風通しの良い企業文化が、従業員のモチベーション向上にもつながっています。

堀口エンジニアリングの未来：共に成長できる環境

3D定盤を始めとする設備の導入は、単なる設備投資ではなく、社員の負担軽減、健康や安全の確保、仕事をしやすくするなど、社員の満足度やモチベーションを上げることも重要な目的です。

今後も、AIやIoTを活用した生産管理システムの導入など、製造業の未来をリードすべく先進的な取り組みを進めます。

最先端の技術に触れ、学び、成長できる環境が、当社にはあります。

社員一人ひとりを大切にする。これが、当社の魅力です。