2023.8.25

75年以上、当社が得意としてきた「エンジンオーバーホール」

当社は、自動車のエンジン関連の事業を中心に創業しました。
以来、現在まで、大型の船舶、建設機械、特殊車両、工場内発電機等のエンジンのオーバーホール及び、摩耗してしまったエンジン部品の修理・再生を行っています。
直近では、工場の電源に使用されるエンジンの入れ替えや接続などの案件も手掛けています。
今回は、「エンジンオーバーホール」について紹介します。

取り扱うエンジンの種類・メーカー

船舶・建設機械・貨物車両・特殊車両等の大型ディーゼルエンジンを主に取り扱っています。
船舶;客船、漁船等
建設機械; ショベルカー、ダンプカー
貨物車両;キャリアパレット車、トレーラー
その他;発電機、自走式門型クレーン、工場設備の動力に使用されるエンジン

排気量が、30,000cc以上のエンジンを請けることが多くなってきています。

扱うエンジンメーカーは下記になります。
いすゞ、日野、ふそう、UD、小松、三井ドイツ、キャタピラー、ボルボ、ベンツ、コマツ、クボタ、ヤンマー、カミンズ、ダイハツ等

CP建機船 エンジン

エンジンオーバーホールの流れ

受け入れの状態を撮影した後、分解、洗浄を行います。
分解後、摩耗・損傷・劣化部品の確認をし、交換部品や加修が必要な部品を洗い出します。
お客様の要望があれば、分解後に立ち合い検査を行うこともあります。
その場合は、お客様に直接確認していただけるため、部品交換や修理の必要性を理解していただきやすくなります。
お客様の了承のもと、必要な部品手配を行い、肉盛り・溶射・機械加工・研磨等を実施。
組立・試運転し、最後に外観を塗装して納品します。

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トータルメンテナンスについて

当社では、エンジンのオーバーホール以外のトータルメンテナンスが可能です。具体的な項目は以下になります。
・バルブシートカット
・バルブシート製作・入替
・バルブ研磨
・バルブすり合わせ
・ノズルチューブ入替
・シリンダーブロックメインジャーナル部ラインボーリング
・シリンダーボーリング・ホーニング
・シリンダーンブロックライナー・スリーブ製作・入替
・シリンダーブロック・ヘッド、その他面の面研磨
・クランクシャフト肉盛り加工・研磨・修理(4mの大型のものも加工可能)
・水圧試験
・コンロッド修理

img_Horiguchi-337_ServicePMボルトの折れ込み修理や面の歪み修正、遮熱版の製作も可能です。
また古いエンジンの場合、新品部品がメーカーから出ない場合があります。
例えば、クランクプーリーなど実物をスケッチし、新規製作することも可能です。

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お客様のご要望によっては、エンジンを塗装して納品することもあります。
しっかりとマスキングを行い塗装します。
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エンジンを長く使用していただくために

製鉄所で活躍する構内トレーラーのエンジンなどは、定期的にオーバーホールの依頼をいただいています。
構内トレーラーは24時間休む間もなく稼働しており、エンジンの使用状況としては、かなり酷使された環境ですが、致命的なトラブルを未然に防ぐことができます。
定期的なオーバーホールについては創業から現在までのデータを蓄積し、各エンジンのダメージが受けやすい箇所、部品交換・修理・加工の方法、組立方のコツなどのノウハウを駆使して作業しています。

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まとめ

当社で行うエンジンオーバーホールは、分解・洗浄、部品交換、組み立てのほかに、部品の設計・製作、溶射肉盛りや加工・研磨による修理・再生も作業可能なため以下のようなメリットがあります。
・メーカー欠品・廃盤品などの部品や後付け部品のオリジナルパーツ製作が可能
・エンジン部品の加工・修理について社内の溶接・機械加工部門で対応可能
ご要望であれば、仕上げ塗装を行います。大変きれいな外観に仕上がります。

昨今、排出ガス規制が進み電子制御式エンジンが多くなりましたが、電子制御部を除いたエンジン本体は通常のエンジン同様に作業を行えますので、ぜひご相談ください。